
こんばんは。外資系MRのアスカです。
先日、ミクスのニュースで抗がん剤市場が2025年にピークを迎えるという記事がでました。
これがどういうことを意味しているのか考察していきたいと思います。
目次
抗がん剤市場が2025年にピークへ

こちらのニュースが先日のミクスに記載されていました。
個人的に結構意外なニュースだったので、この記事を書こうと思いました。
というのも抗がん剤市場は、まだまだ盛り上がっていくと思っていたので、ちょっとショックも受けました。
抗がん剤領域は、数年前はどこの会社も立ち上げがあってかなり活性化している市場でした。
その頃は、経験者が優遇されて他社へ転職していって、どんどん出世している先輩もいました。
今は、転職市場もかなり減ってますね。
これからのMRの働き方を考えると転職自体は活性化していくはずですが、MR自体がそもそも減っていく傾向なので、基本的には大型の募集はないのかな。と思われます。
ただ、転職市場自体は、色々情報とってないとタイムリーな情報分からないので、色々登録しておくことをおススメします。
話は戻りますが、抗がん剤市場はあと6年ほどでピークに達すると予想されています。
2020年には、1兆3000億円台、22年に、1兆4000億円台、25年に、1兆5000億円台をピークに、その後は26年、27年と減少していくと予想されています。
もっとも影響するのが、免疫チェックポイント阻害剤です。
オプジーボは、既に発売当時の薬価と比較して、70%以上薬価を下げられています。
その他の免疫チェックポイント阻害剤も出てきていますし、それ以外にもキムリアなどの高薬価の薬も出てきています。
個人的には、これからも画期的な薬剤が開発されれば、どんどん市場は広がっていくと思っていましたが、今のところのパイプラインではそこまで大きく治療を変えるほどの治療薬は出てこないという判断のようです。
薬価改定の頻度も1年に1回に。

これも結構影響していますね。
今までは、薬価改定というのは2年に1度でした。それでも薬価改定のタイミングでは色々なことが起こるので、MRとしても結構気にしていました。
それ以上に会社としては、薬価改定を恐れていると思います。
薬価改定で薬価が下がると売り上げに直結するので製薬会社としては、2年に1回から毎年に変わるとかなり厳しいはずです。
通常、薬の特許が切れると、ジェネリック医薬品が出てくるので、売り上げは落ちます。
薬にもよりますが、だいたい特許が切れるのは8年~15年くらいです。
そうなると、薬価改定が毎年行われると、単純に薬価が下がる可能性が倍になるので、ヒヤヒヤしますよね。
このことも抗がん剤市場が縮小する一因かもしれませんね。
抗がん剤は薬価が高いケースも多いので、縮小率が大きいと薬価の下がり幅が大きいですからね。
日本の医薬品市場自体の成長が鈍化している?

これもあると思います。
日本の医薬品市場は、全世界で見ても先進国としては3位を維持していますが、成長率は、先進国では最低です。
新興国がどんどんと成長しており、外資系の製薬会社としてもそちらに目が向き始めているような話も聞きます。
日本は、今まで国民皆保険のシステムのおかげでグローバルとしても、薬が使われやすいターゲットとしてどんどん成長して来ました。
ところがここへきて、かなり成長が鈍化していることと、国民皆保険の状況や国の財政を考えた上で、雲行きが変わりつつあるのかなと思います。
今後の伸びてゆく市場はどこなのか?

日本の医薬品市場や抗がん剤市場は成長が厳しくなっていく傾向ですが、今後伸びてゆく市場もあると思います。
有名なところでいけば、やはり希少疾患領域です。
希少疾患領域の話に関しては、圧倒的にだいさくさんのブログが参考になります。
私もほぼ全てよんでます。
参考:だいさくブログ
この方のブログを見ても、やはり希少疾患は今後来る領域だなーと思いますし、実際に、大手の会社が希少疾患領域に手を出しているところを見ると、やはり今後はそこなのかなと思います。
他にも色々探してみましたが、なかなかここだ!というような内容には出会えませんでした。
オンコロジー領域の次に開発費がつぎ込まれているCNS領域は開発がことごとく失敗しているので、やはり厳しい領域だと思わされます。
再生医療などもありますが、まだ市場を変えてゆくほどの話は出ていないので、乞うご期待というところです。
まだ、明確なことはいえませんが、情報はこれからも集め続ける必要がありますね。
今のうちに身の振り方を考える。
MRという仕事はなくなりません。
これは断言できます。ただ、MSLなどと一緒になって、呼び名などは変わってくるかもしれません。
正直、未来は誰にも分かりませんが、ある程度予測することはできます。
今、プライマリーやオンコロジーの方は、希少疾患領域に転職するのか、
また、医療機器領域や、ヘルステック業界に転職するのか、
などは考えておいた方がいいかもしれません。
まずは、目の前の仕事をしっかりしながら、今後の働き方に関しても考える時間を作る必要もあります。
自分のキャリアには自分で責任を持つ時代ですね!
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[…] 参考:抗がん剤市場が2025年にピークへ!これからの市場はどうなる? […]