MRと将来性 医療業界 第一三共

パイプラインから見る製薬会社の将来性(第一三共株式会社)

投稿日:2020年1月17日 更新日:

こんばんは。外資系MRのアスカです。

本日は、久しぶりに製薬会社の将来性の見方について、第一三共株式会社を取り上げてみたいと思います。

2020年は第一三共が結構盛り上がりそうな予感がしています。

第一三共株式会社ってどんな会社?

既にご存知の方も多いと思いますが、国内では武田薬品工業、アステラス製薬と共にTOP3のうちの一つの会社です。

【本社】東京都中央区日本橋

【設立】2005年9月28日

【資本金】500億円

【従業員数】約15000人(第一三共グループ)

比較的若い会社のようにも感じますが、元々は、第一製薬と三共の別会社が合併してできた会社です。

国内でも安定して、多くの製品を取り扱っている大企業の一つだと思います。

ミクスなどの記事を見ていると第一三共のMRは非常に医師からの評価が高いと目にすることがあります。

普段は製品の違いからあまり関わることはないので分かりませんが、確かに第一三共のMRさんは院内でも安定して拝見するので、よく働いているんだろうなと感じます。

第一三共のパイプラインはどうなのか?

ここが製薬会社の将来性を見ていく上で大事なポイントですよね。

第一三共株式会社 主要研究開発パイプライン表

圧倒的にオンコロジーですね。

現在の製品ではそれほどオンコロジーに特化しているイメージではないのですが、一気にオンコロジーに舵を切ってきましたね。

2025年までに7つの新薬を上市する予定らしいです。

その中でも特に力を入れているのが、ADC(抗体薬物複合体)と、AML(急性骨髄性白血病)ですね。

ADCだけでも、4つ候補物がありますし、AMLも5つ候補物があります。

オンコロジーへの参入は早いほうではなかったかもしれませんが、磐石の体制で参入してきたイメージですね。

2019年の第一三共の株価の上がり方もかなりすごかったです。

年間で2倍くらいまで上がってましたね。

去年の株価の上がり方は、DS8201/トラスツズマブ デルクステカンの影響がかなり大きかったと考えられます。

本日は、ここについて少し解説します。

ADC(抗体薬物複合体)とは。

DS8201の説明の前に、抗体薬物複合体とは何かを簡単に御紹介させていただきます。

抗体薬物複合体とは、凄く簡単に言えば、抗体に何かの薬物が結合した複合体です。

T-DM1などが代表的な抗体薬物複合体になるかと思いますが、トラスツズマブに抗がん剤がくっついているイメージです。

抗体というのは、標的に対して特異的に結合して効果を発揮するもので、それに抗がん剤を結合させることで、標的に特異的に効果を発揮させようとする薬剤になります。

細かく言えば、抗体そのものや結合させるためのリンカーや結合させる抗がん剤など、色々と工夫の余地はあるようなのですが、今色々な会社が臨床試験段階まで進んでいるようです。

業界に詳しい人であれば分かるかもしれませんが、楽天メディカルの薬も似たような原理です。

ここ数年はADCの薬が盛り上がりそうな感じがしますね。

DS8201/トラスツズマブ デルクステカンとは。

お気づきの方も多いと思いますが、トラスツズマブという名前がついているので、基本的にHER2をターゲットとした抗体薬物複合体です。

トラスツズマブにトポイソメラーゼ1阻害剤であるデルクステカンが結合している薬です。

ちなみにトポイソメラーゼ1阻害剤はイリノテカンが代表的です。

従来からあるT-DM1という薬は、トラスツズマブ エムタンシンといって、トラスツズマブにチューブリン重合阻害剤が結合したもので、いわゆるタキサン系(パクリタキセル、ドセタキセル等)と言われる抗がん剤が結合した抗体薬物複合体ですね。

DS8201が昨年末にグローバルP2の結果を持って、国内で承認申請されております。

承認申請の元となった試験は、 DESTINY-Breast01試験で、乳癌のサードラインでトラスツズマブ エムタンシンが効かなくなった患者さんに対して行われた試験になります。

184名の患者さんを対象に、奏効率は60.9%、病勢コントロール率97.3%、無増悪生存期間中央値が16.4ヶ月。

G3以上の副作用に関しては、好中球減少症(20.7%)、貧血(8.7%)、悪心(7.6%)、白血球減少症(6.5%)等でした。

副作用も従来の抗がん剤から考えると、かなりマイルドですね。間質性肺疾患には注意が必要ですが、効果がかなり良いですね。

乳癌のサードラインでこの結果なので、今後もっと早い段階での臨床試験が実施され、より多くの人に使われてくると思います。

開発パイプラインを見ると、胃癌、大腸癌、肺癌などにも試験中なので、今後に期待がされています。

この薬は今年のトレンドになりそうですね。

その他にも期待されている薬が多い。

オンコロジーだけでも、計13の新薬候補があります。

もちろんまだP1やP2のものも多いですが、中にはP2で承認申請予定のものもあるようです。

また、それぞれの薬が適応自体も多いので、トータルで考えるとかなりの適応症になると思います。

オンコロジーを専門にやっている会社でもなかなかここまでの数はないので、今年の第一三共は盛り上がりそうですね。

DS8201は日本では、第一三共が販売しますが、それ以外の国では、アストラゼネカが販売します。

それによって、アストラゼネカは第一三共に7600億円払ってます。

第一三共の1年の開発費が2000~3000億だと考えると、これによって第一三共はすごいメリットですよね。

そんな将来が楽しみな第一三共でした。

また、色々分かってきたら記事にします。

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