アンジェス 医療業界

アンジェスってどんな会社?話題のコラテジェンの影響は?

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こんばんは。外資系MRのアスカです。

本日は、9月4日から薬価収載されたコラテジェンとそれを扱ってるアンジェスという会社について調べてみたので記事にしたいと思います。

株価にも相当影響しているみたいですね。

アンジェスってどんな会社?

まずアンジェスって会社について知らない人も多いですよね。

恥ずかしながら私も知らなかったので、調べてみました。

【設立】1999年12月

【本社】大阪府

【事業内容】遺伝子医薬の開発を行う日本のバイオ製薬企業

現在開発中のプロジェクトは、HGF遺伝子治療薬、NFκBデコイオリゴ、DNAワクチンが進行中です。

アンジェスのHPに各薬剤の開発状況が出てますね。

アンジェス開発状況

アンジェスの山田英社長は、東北大学出身でいくつかの会社を渡り歩いたあと、2001年にアンジェスに入社してますね。

アンジェスは2002年に上場しているので、そのタイミングで社長になったようです。

なぜアンジェスのコラテジェンが話題になっているのか。

今回製造販売承認を得て発売になるのは、国産として初めての遺伝子治療薬のコラテジェンという薬剤で、60万360円の薬価がつきました。

これが結構騒がれていて、株価にもかなり影響しているようです。

8月28日に薬価が決まり発表されたのですが、そのあたりからの株価の下落がありました。

結構期待されていたようで、一時900円を超えていた株価が、薬価の発表後600円以下まで落ちているので、薬価のインパクトが大きかったんだと思います。

確かに国産初の遺伝子治療薬ということで期待されていたと思いますし、最近では、キムリアというCAR-T細胞療法が1回3000万円以上の薬価がついたので、高薬価が期待されていたこともあるかもしれません。

ところが結果としては、1投60万360円で、国内でのピークが12億円と予想されています。

基本的に、薬の薬価が決まるときは、その薬がどのくらい売れるのかの試算がされます。

12億円と言われると、膨大な額のように感じますが、製薬業界で考えれば、12億というのは、思ったよりも少ないです。

とは言うものの、今回の場合は、薬の特徴や患者さんの数などを考えると、非常に妥当な薬価であることが見えてきます。

コラテジェンは、「慢性動脈塞栓症における潰瘍の改善」という効能です。

ちょっと何のことかよく分からないので、一つずつ解説していきます。

まず、慢性動脈塞栓症という病気についてですが、動脈塞栓症の一種で、急性と慢性に分けられます。

動脈塞栓症は、読んで字のごとく動脈が詰まってしまう病気です。

動脈が詰まるって聞いただけで結構危ない感じがしますよね。まさにその通りで動脈が詰まってしまうと、血液が送られなくなるので、場合によってはかなり危険です。

急性のものは、緊急の処置を要します。これは早く処置をしないと不可逆的になるケースもあるようです。

今回のコラテジェンは、慢性に対するもので、この場合は、症状によって重症度が変わってきます。

重症度は4段階に分かれていて、

1段階:ほぼ無症状

2段階: 間歇性跛行 (歩行時に腓腹部が硬く張り痛むが、休憩で軽快することを繰り返す)

3段階:安静時疼痛

4段階:皮膚潰瘍・下肢の壊死。激痛など

潰瘍ができるのは、かなり症状の進んだ状況です。

コラテジェンの適応は、4段階目の潰瘍ができた場合の治療薬ということになりますので、かなり進行した状態です。

具体的には、コラテジェンは、肝細胞成長因子(HGF)というDNA分子から成る医薬品で、これを体内に注射するとタンパク質が作り出され、その働きで新しい血管が作られる。という作用機序です。

体内に直接遺伝子を入れるという意味でこれが国内では初の製品になります。

少し発売が遅れたことも影響している。

実は、このコラテジェンという薬は、今年の3月には承認が得られており、もう少し早く発売する予定だったのですが、販売体制の整備に少し時間がかかったようで、結果として、薬価収載が遅れてしまったようです。

薬価が60万円だったことについて、山田社長も言及しています。

参考記事:国内初の遺伝子治療薬が保険適用、開発企業の社長に聞く

「キムリアの薬価に引っ張られて、株価に影響したかもしれないが、60万円というのは、1回の投与にかかるお金のことで、実際には、2回目、3回目と投与するケースもある。」

「また、コラテジェンの製造には、プラスミドという技術を応用しており、低コストで遺伝子治療薬を製造できる。遺伝子治療薬が高いものばかりではない。」

プラスミドという技術で遺伝子治療薬を製造しているのは、コラテジェンが初なので、安全性の高さからも世界初なので、期待されているようです。

国内患者数は今のところ1000人程度と見込まれており、市場規模はそこまで大きくないですが、今後は、適応が広がってくるなど、新たな動きもでてくる予みたいなので、期待したいですね。

日本発というポイントも重要

今回の薬価が安くなった原因の一つに、原価計算方式というシステムで薬価が計算されています。

日本では、厚生労働省が薬の薬価を決めますが、その際に、類似薬があるかどうかで変わってきます。

類似薬があれば、それに合わせて薬価が予測できますが、類似薬がない場合は、原価計算方式になりますので、その薬の原価や販売費、利益やもろもろの経費を計算して薬価がつきます。

そのあと、「外国平均価格調整」というものが入ります。

要するに、海外で先に薬価がついている場合は、そこも参考にしますよ。ということです。

日本は厚生労働省が薬価を決めますが、海外では製薬会社が薬価を決めるところも多いです。これは日本と海外の保険制度の違いに起因しています。

そうなると、海外で先に薬が発売されている場合、結構高い薬価がついていることもあります。

それを加味して薬価がつくと、かなりその薬価に引っ張られます。

実際、キムリアなども海外では5000万円を超える薬価がついています。

そうなると、日本発の薬はなかなか薬価が上がりません。

外資系の戦略として、先に海外で発売してその後日本で発売することでなるべく薬価を上げるというビジネスとしての考え方もあります。もちろんこれは違法ではないです。(実際そこまで計算しているかどうかは知りませんが)

今回の件で感じたこと

元々、日本は薬に対する基準が厳しいので、海外と比べて医薬品の製造販売承認が遅いため、「ドラッグラグ」という言葉も使われていました。

患者さんにとっては、これは大きな問題なので最近ではかなりドラッグラグの差も縮まってきて、海外と日本で同時承認という薬も増えています。

やはり外資系製薬会社の開発力はすごいので、どんどん新しい薬が出てきます。

そんな中、日本でも最近は多くのバイオベンチャーなどの会社が頑張っていますが、製薬会社も慈善団体ではありません。営利企業です。

利益が出て、それを次の新薬の開発に使っています。

そういう意味では、もう少し薬価のつけ方なども工夫していく必要があるのかなとも思わされますが、日本が抱えている問題は山積みです。

なかなか変わっていかないかもしれませんが、少しずつ良くなっていくことを期待したいと思います。

最近は、オリラジ中田さんのyoutube大学をめちゃめちゃ見てます。

これは本当に勉強になるので、是非1度見てみてください。

参考:オリラジ中田敦彦がすごい!!youtube大学を見るべし!

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